2007年09月26日

サンプル「カロリーの消費」A予告

実は、前回の記事の後、23日に再度観に行ってきた。
前回かなり否定的な記事を書いたわけだが、
他のブログを読んだり、
それから、「ワールドプレミア」を通じて書こうとしていた事柄から類推するに、
やはりこの作品は、とても重要な、
軽視してはいけない作品ではないか、と思えてきたからだ。

更に松井がブログにおいて、
公演の後半において修正を加えた、と予告したこともあって、
どうしても気になり、
もう一度行った次第である。

腰を据えて書く時間がない。まずはメモから。

・前回と比して、特に前半のテンポが上がり、
リアリズム系から、より戯画化された世界観に寄った。
スラップスティックといっても良いリズム感。

・本来は、登場人物たちの現代的な邪悪さを強調する余韻の様なものがシーンごとにあり、客の嫌悪感を呼ぶ効果があったが、導入から重く、冗長な感があった。この余韻をだいぶ切り捨て、前のシーンに噛む位のテンポでシーン切替を行った結果、特に初心者〜中級者は、入り込みやすくなったと思われる。

・その代わり、何が起きているかの細部の情報が見え難くなったかと類推される。結果、中盤の抽象シーンの読解がより難しくなったきらいはあるかと思われるが、目をつぶって良い問題点だと考える。

・上記を補足する為に、キーになる台詞を強調する補正が行われたものと思われる。キーの台詞では、かなり笑いの反応が強かった。
客の反応が笑いに流れるのは作り手の本意ではないだろうが、
元の形のままではあまりにも食べ辛かった筈で、
止むを得ないものと考える。

後程、劇場と舞台装置について。


posted by めたろう at 12:16| 埼玉 ☁| Comment(35) | TrackBack(4) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月21日

サンプル 「カロリーの消費」参考記事

これから続きの記事を書くにあたって、
非常に興味深いコラムを発見したので引用しておく。

「過去最大となった「東京ゲームショウ」で気付いた楽しい謎かけ」
(日経ITプラス 新 清士(しん きよし)氏)
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITew000021092007

上記のコラム中で最も象徴的なのは以下の一節。

「世界には、利用方法の違い、別々の「物語」を持った平衡世界がたくさん生まれている。私自身、永遠に知ることのないままで終わる、魅力的な世界もすでに数多く存在しているであろう。」
posted by めたろう at 18:56| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月18日

サンプル「カロリーの消費」

えー、前回から結局4ヶ月放置!
だらしの無い事であります!
更新出来ぬまま、とうとう松井周の新作が上演開始となってしまいました!

サンプル02 「カロリーの消費」
http://www.samplenet.org/yotei3.htm

なんと2週公演。
今週末も公演してるので、是非。

とお奨めしようと思ってたのだが、、、、。

決して出来が悪い訳では無い!
、、、しかしまたぞろ客を選ぶ作品になっていたのである。
しかも今回はハードル高いぞーーー。

@ポスト「青年団」と言われて何の事かわかる方
Aそういう事に興味のある方
Bチェルフィッシュ・ポツドール・ハイバイとか興味のある方
Cベケットとか好きな方
Dとにかく小劇場がキテルらしいので、青田買いをしたい方
E青年団以降のリアリズム系フォローワーと毛色の違う事してる新人はおらんのかい!と言う方

という様な、かなりの好事家にはお奨めできますが、
フツーにお芝居を楽しみたい方には不向きな作品に思われます。
明らかにヤリスギ。

「ワールドプレミア」を最重要作品、と振っておいて手の平返しなんであるが、
いざ、エンタテイメントや批評しやすい作品からここまで飛躍されてみると、頭を抱える事になるのである。

一行レビューの方では
http://dx.sakura.ne.jp/~nnn/play/itigyo/itigyo.cgi

「物語である必要性が後退した代わりに不条理性を獲得したのでコントのが良いのでは?」
との意見が出ていて、ワシもソー思うのであるが。

今回意図された実験の一つには、
「時間経過の軽視」とでも言うべきものがありまして。

青年団以降、一幕物、というか、舞台が一定の場所に固定されるスタイルの芝居が隆盛となっておるわけですが、
この手の芝居の重要な要素に、
「時間の経過」というのがあるんでございます。

ある場所に観客席を定点カメラとして設置し、
観客は、直線的な時間の経過によって変化する、
舞台上の世界を観察する。
この「観察する」スタイルが、今日の主流、と言っても宜しいのではないかいなと。(いやそんなに芝居見に行って無いんだけどね)

で、前回の「シフト」においては、まだこの一幕的な「定点」の枠は外されていなかった訳であります。
土俵を思わせる、円形に区切られた中央の舞台があって、
役者の出入りや、モノを使った演出で、場面の切替は表現される訳ですが、観客の視点は基本的に中央から動かない。
更に、場面の切替によって、順送りに時間が経過してゆき、
登場人物たちが変化して行く事になります。

(つづく)
posted by めたろう at 21:08| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月17日

松井周 サンプル A「ワールドプレミア」

うーむ。前回から1ヶ月経過、、、、。

とりあえず「松井周」2回目行ってみます。

途中まで、、、。


デビュー作で劇作家協会新人戯曲賞ノミネートとなった「通過」に続き、
二作目「ワールドプレミア」も連続してノミネートされた。

ところが、この作品が相当な曲者であった。
というても二年も前の作品なので、内容殆ど忘れてしまったので、
当時「一行レビュー」に載せたのを読み返して、手がかりにしてみよう。

「うーん。不気味?不安?不条理?文章や映像でやれば比較的簡単な内容だから安易との批判も出るだろう。一幕物演劇でやったのがミソ、なんだが、需要があるかっつうと、、、。新し物好きは観た方が良いかもしれんが、客に不親切なのは間違いない。」

なんか随分キツい書き方してるな。
その他の作品へはどうだろう?

「通過」
良い例えではないが、Drエクアドル的世界を青年団のフォーマットにのせ、客の退路を絶つべく感情移入しづらく作られており、嫌な気分のまま放り出されるリアル系の問題作。これから見に行く者は、下記の他の感想を踏まえ自己責任にて判断せよ。

「地下室」
処女作「通過」の続編あるいはVer.up的作品。役者の生理に譲った分、見易さ、判り易さ、まとまり、UP。但し、内容のエゲツなさは相変わらずで観客を選ぶ。世間の「俗」のありがたみがわかるお話。

「シフト」
「フェイク」が今後のテーマである様だが、となると青年団の強固な「リアル形成力」との対決がいよいよ課題となるだろう。今回は古屋さんを初めとするモノローグ群が笑いを誘い、客を幻惑できたと思う。一方物神論的なテーマが掘り下げ切れなかったのは課題。

上記の内、「地下室」が星4つ。「ワールドプレミア」「シフト」を星3つ。「通過」の時は「感想」にして逃げておる。我ながらチキンな事である。

一行レビューで上記を検索して再確認できたが、「ワールドプレミア」だけが他の作品の半分程しか寄稿がなく、やはり皆感想を書きにくい作品だった事が伺える。

俺自身の中でも「ワールドプレミア」は当初評価が低かった。
とても野心的な作品なのだろうとは思ったが、寓話的なスタイルや、感情移入を拒むような登場人物達等、もともと反倫理的なカラーと合わせて、あまりにも観客を突き放す作り方であり、「この方向は行き詰まる」と批判した記憶がある。

その後、「地下室」では処女作をグレードUPした内容で好評を博した。
そして最新作「シフト」なのだが、ここで再び、「ワールドプレミア」で登場した要素を部分的に再登場させ、今度はうまく着地できた、、、と言うのが俺の見立てである。

よって、今となっては実は「ワールドプレミア」が4作品中の最重要作品だと思われるのだ。



ワールドプレミア 一人称問題
posted by めたろう at 02:46| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月11日

松井周 サンプル@ 「通過」

また冬の更新が滞ってしまいました。
4月だよもう、、、。

再開1回目は、劇団「青年団」所属の役者・劇作家・演出家である「松井周」に関してです。
以下、ですます調から、である調へ切り替え。


青年団の松井周が、劇作家、演出家として4作目の作品、
そして自前の集団「サンプル」の第一弾作品として
「シフト」
を発表した。前作「地下室」にも増しての好評を博してる様で、
まずはめでたい。

松井周は、大学劇研時代の一年後輩で、同時期の劇研関係者には他にも小劇場の世界に留まる人もいるが、サインを貰っといて将来真に価値が出るのはこの男くらいのものだ。

「青年団」という小劇場界の最前衛に10年もの間踏みとどまった上に、
「ポスト青年団」を標榜する、なぞと言う狂気の沙汰を実践しておる訳で、羨ましくねたましく、そして誇らしい後輩なのであります。

これまで何度か「ブログに劇評書くわ」とか言いながら、一遍も書いてないのは、偏に俺の怠惰に他ならぬ訳で、この場を借りて深くお詫び申し上げる次第。
ただ、言い訳させて頂ければ、過去にこのブログで、
「知り合いのバンドについて昔話を書いたら怒られて記事削除」の憂き目に会ったりしており、極力第三者として書かねばならぬと思うとメンドクサくなってしまう、という事があったのだ。

なので、今回は端から知り合いである事を明示した上で、昔話も交えて記事を書いてみようと思う。その上で本人にチェックを入れてもらうことにしよう。
そして出来れば、2作目「ワールドプレミア」について思い出せる範囲で書いてみたい。



まず、これまでの松井作品に関するおさらい。
posted by めたろう at 23:19| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 演劇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月04日

ここは未だ日本か?〜硫黄島からの手紙

パプリカを3回もやっておいて「硫黄島からの手紙」が1回というのもなんだかな、という感じだが、俺ごときがこの圧倒的な史実に基づいた作品をあれやこれや言うのも、それこそ不敬という気がしてならぬ。
とにかく見てくれ、でもってそれぞれ考えてくれ、と言って終わらせたいところだ。
でも実際、考える事が多い筈なので、正月から重いのは嫌だと言わず見て欲しい。
実は「父親達の星条旗」が未見なので、なんとか劇場に掛かってるうちに見に行きたいと思っている。



冷徹なまでの中立性
posted by めたろう at 13:56| 埼玉 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

パプリカその3

パプリカ公式HP内のブログで
今監督が「7つの手引き」と称して解説を連載中。
http://blogs.yahoo.co.jp/paprika_movie

これが大変興味深く、原作も読み返してないし、
上記が完結するまで待とうかとも思うが、
とりあえず現時点でのまとめに行ってみようか。

アニメの弱点
posted by めたろう at 11:02| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月23日

パプリカその2「オタク世代へのウインク」

前回記事から3週近く経ってしまった。
「硫黄島からの手紙」等書きたい記事がほかにも出てきたが、年末になるかもしれないなぁ、、、、。

とりあえずパプリカ続き。
どうも原作についてうろ覚えなので読み返すべきなのだが、まずは先に記事書いて、後から訂正しないと進まないからな。

続きを読む
posted by めたろう at 20:19| 埼玉 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月07日

「パプリカ」問題点@二つの意図的引用

先週末、今敏監督「パプリカ」を見に行ってきた。

筒井康隆ファンにとっては、夏の「時をかける少女」に続いての映像化であり、
且つ、筒井作品の真骨頂である、夢テーマ、
そして「夢(虚構)から現実への侵攻」という、
最重要モチーフを扱った傑作の映像化であり、快挙と言ってよい事件である。
実際、年長の筒井ファンや、ツツイスト以外の映画ファンにも絶賛に近い評を受けている様だ(また海外でもウケ良いのはうなずける)、、、、が。

少なくとも押井守ファン、そして「イノセンス」をご覧になった方は、複雑な気持ちに囚われる筈だ、、、、。
押井守と筒井康隆のファンというのは相当数カブッていると思われるので、
一方的に「イノセンスのパクリが多すぎる!」とキレるというは少なくて、
「うーん」と腕組みして唸ってしまった方が多かったのではないだろうか。

ちなみに「パプリカ イノセンス」でググってみると、既に二作品の類似点を列挙したブログなどもあり、指摘されてる点もほぼ俺が感じた点と同一だったから、冒頭から類似点を列挙するやり方は避けて、より本質的な問題、
すなわち、

「原作の第二部まで、そしてクライマックスの映像化まで踏み込んだのは戦略的失敗だったのではないか?」

という疑問を考えていきたい。

つまり俺としては、
「今回の映画化では、第一部の粉川警部への夢治療に舞台を限定すべきだったのではないか?」と言いたいのである。

二つの意図的引用
posted by めたろう at 12:51| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月01日

漢が惚れる!クレイグ・ボンド

カジノ・ロワイヤル、観てまいりました。

クール!ダーク!ダーティ!
漢が惚れる!「俺たちの」ジェームズ・ボンドの登場。

かつて、我々の親父達が若者だった頃、ショーン・コネリーに憧れたという話を聞いても、ロジャー・ムーアのやに下がったオッサンのイメージしかなく、ピンと来なかった。
ティモシー・ダルトンで少しクールな感じというのは判ったが、地味すぎたのか、すぐにいなくなり、ピアーズ・ブロスナンは確かにコネリー以来の「ボンド役者」ではあったんだろうが、、、、。
この期に及んで女にモテモテで英国紳士でユーモアたっぷりの、
「あの」ボンドなんて、映画館に見に行こうなんて思うか?

なんか、週刊プレイボーイの記事書いてるみたいに思えてきたけど、なんかそういう感じなんだよね。



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posted by めたろう at 23:37| 埼玉 ☀| Comment(3) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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